生理的口臭については、唾液自体のにおいであったり歯垢のにおいであったりします。病的口臭については歯科的な問題が主因であったりすることが多いので、きちんと歯周管理をすることが必要です。具体的には「よくあるQ&A:口臭は歯科医院で治せますか?」で触れたとおりです。

 

その中で食後に口臭が起きる原因としては次の2つのケースが考えられます。

 

1.食べ残しによってpH(酸性度)が低下し、細菌の酸素活性が高まった

2.食後の唾液が不足している、あるいは唾液自体のpH維持能力が低下した

 

つまり食べ残しをなくすこと、きちんと唾液が出るようにすることが、食後の口臭対策です。食べ残しは舌の表面、歯ぐきとほほのすき間などの粘膜に潜んでいます。ですから、歯磨きをするより、口に水を含んで口内の上部分を使ってよくうがいするほうが効果的です。食後すぐであれば、水を飲んでも汚くありませんから飲んでしまってください。

 

また、口臭予防として舌磨きを推奨されることがあります。これは口臭の緩和には役立つと思いますが、実際に清掃できるのは前方だけで、口臭の最大の発生源である舌の奥にまではなかなか届きません。根本的に解決する必要がある場合は、やはり歯科医院でご相談されるといいでしょう。

 

ただし現在、歯を矯正しているという方は食べ残しが多くなりやすく、口腔内の衛生管理も十分にできないため、口臭が発生しやすくなりますので知っておいてください。

 

欧米では、二酸化塩素製剤を使ったブレスケアシステムが、一般に広く支持されているようです。根本的解決はさておいて、即効的な効果を期待されるのであれば、市販のタブレット類、消臭スプレー、唾液を分泌させるために梅干などの酸味を使ったアメ類、消臭素材を使用したうがい剤などを利用することも考えられます。

 

 

 

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