えんどう歯科・矯正歯科クリニックのスタッフは「患者様の不安を少しでもなくすことが私ども衛生士、助手の役目」と語り、ブログに投稿しております。

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歯の豆知識

歯の豆知識

口呼吸について

2024年02月29日

こんにちは。歯科医師の大森です。

 

皆さんは息をしている時、鼻で呼吸していますか。口で呼吸していますか。

無意識に口で呼吸している方、寝ている間は口呼吸になってしまっている方、今回はなぜ口呼吸があまり良くないと言われているのかについてお話しします。

口呼吸とはその名の通り口から息を吸い込むことです。

 

なぜ口呼吸になってしまうのか原因は様々ですが、顔・顎周りの骨格、筋肉、環境、鼻詰まり、癖などがあります。

口呼吸による歯への影響として、まず一つ目に口腔の乾燥により唾液がすぐに乾燥してしまいます。朝起きた時に口の中がカピカピになったり、咳が出たり、喉が痛くなったりそういった症状がでる方も多いのではないでしょうか。

なぜ唾液が少なくなると歯にも影響が出てしまうのでしょうか。

唾液の役割はたくさんあり、歯の再石灰化を促したり外から入った細菌や異物を洗い流し、細菌の繁殖を防ぐ役割や、酸の中和、口臭の予防などあります。なので口呼吸で唾液が少なくなってしまうと虫歯や歯周病のリスクが高まったり口臭がしてしまったりします。

 

二つ目の影響として口が開いた状態では顎の骨や筋肉の成長を促せず歯が並ぶためのスペースが狭くなってしまいます。そうなると歯並びも悪くなってしまいます。

また口呼吸だと本来は上の顎、上の前歯の付け根あたりに置くのが正しいですが、舌の位置が下に下がってしまうため舌周りの筋肉の衰えにより頬、唇、舌によるバランスが崩れてしまいます。

そして舌を鍛える筋肉も衰え口元のたるみ、二重顎の原因にもなります。

 

三つ目として口を開けて寝ていると舌が気道に落ちやすく気道が狭くなってしまいます。そうなるといびき、呼吸障害、睡眠時無呼吸症候群、途中で起きてしまうなど健康にも被害を引き起こします。

 

四つ目は風邪をひきやすくなります。

鼻呼吸だと鼻毛や鼻の粘膜がウイルスの侵入を防ぎますが、口呼吸だとそのまま空気中の細菌が身体の中に入りやすくなるため感染症にかかりやすくなる恐れがあります。

 

様々な影響を述べましたが、口呼吸は無意識にしてしまうことが多く友達や両親から指摘されて気づくことがあります。口呼吸の原因は様々ですぐに治る訳ではなく、日々意識することが大切です。

口呼吸をやめるだけで、虫歯、歯周病、口臭、歯並び、たるみ、呼吸障害などたくさんのリスクから自分を守ることができます。

歯磨きも大切ですが鼻呼吸も意識して健康な日々を過ごしましょう。

歯周病と日々のケアと歴史やハーブ(薬草民間療法)について

2024年01月15日

こんにちは。遠藤奈穂です。

今日のテーマは難しそうな感じに仕上がっていますが、実はそんな事はなく、皆様の周りによくあるテーマで、最近そのことを患者様から聞かれることが多くなった事、また、当院の定期検診の際に行う歯肉マッサージのオイルや、ペーストがハーブであり、歯周病菌の制菌作用が

素晴らしいものであること。合成化学物質ではない事がこのテーマになるきっかけでした。

 

・歯周病とは

この答えは今までにも沢山、歯周病についてのテーマでのこの歯の豆知識があると思いますので、ご存じない方、または復習されたい方は、バックナンバーをご覧ください。

 

・全身の症状と歯周病の関係について

機序と致しましては、テレビ番組やネットでご存知かと思いますが、最後のお答えに関係しますので、もう一度確認しておきます。

歯周病菌(*)が関係し、引き起こされるという疾病は

 

①糖尿病

歯周病の病巣から放出される物質(*)が血糖値を下げるインスリンの働きを悪くし、糖尿病が悪化しやすい事がわかっています。また、糖尿病があると、歯周組織の抵抗力や口腔内の自浄作用が低下するため、歯周病が重症化しやすく歯周病と糖尿病は相互に影響し合う関係にあります。(*)

 

②心臓・脳・血管の病気

血管内に歯周病菌を含むプラーク(歯垢)ができて、血液の流れが悪くなり、動脈硬化を悪化させます。プラークが剥がれると血管を詰まらせ、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などの発症リスクが高まります。歯周病を持つ人は脳梗塞のリスクが2.8倍になると言われています。歯周病の人の割合は歯科疾患実態調査(厚生労働省)によると、中程度以上の歯周病の人(歯周ポケット3ミリから4ミリ以上)の割合は45歳を超えると過半数を占めるようになると言う事です。初期の歯周病をの人を含めると成人の3人に2人は歯周病と言われています。

 

③早産(低出生体重児)

妊娠している女性が歯周病が中程度以上に罹患していると低出生体重児や、早産のリスクが高くなります。歯周病菌が血中に入り、胎盤を通して胎児に感染するのでは?と考えられており、そのリスクは歯周病が進行していない方に比べて7倍に上ります。

 

④誤嚥性肺炎

細菌が食べ物や唾液と一緒に気管や肺に入ると、肺炎を起こすリスクが高まります。

高齢者に多いこの疾患は死亡の原因にもなります。

 

これらだけではなく、呼吸器疾患や、関節リウマチ、骨粗鬆症、がん、アルツハイマー型認知症など、様々な疾患と、歯周病との関連が報告されています。

こうした疾患を日々防ぐためにも歯周病ケアはとても大切な要素です。

 

歯周疾患と言いましても皆様が日常口腔内に持っている歯周病菌です。悪いことをしない菌(*)がほとんどなのですが、歯周病が進んでしまう方は悪い歯周病菌(*)が多いのと、

日々の生活習慣が引き金になってきます。

 

・正しい歯磨き

・禁煙

・定期的な歯科検診

・食生活の見直し

・口呼吸の改善

・適度の運動や睡眠で、抵抗力を落とさない。

等々

これらのことが悪い菌を呼び起こし、増大させてしまいます。

 

ところで、世界の歴史的にも見ていきましょう。

まだ今のように科学の発達していない時代で、化学的な薬剤がない状態でどう言う工夫をされていたのか?と申しますと

 

例えば・・・

日本の場合

・クロモジ・・・クスノキ科のクロモジは、日本固有種の香木の代表格です。その精油部分には

強い抗菌作用、抗ウィルス作用があります。現代では「黒文字」として、茶菓子

などに添えられる高級楊枝の代名詞になっていますが、江戸時代にはクロモジ

の木の一端を小槌で叩き、梳かして繊維状にした「房楊枝」が歯ブラシとして

使われていました。

今考えたら、天然の抗菌作用のある歯ブラシで歯を磨く、素晴らしい知恵です

よね。

 

・ドクダミ・・・葉にはフラボノイド系成分が含まれ、血行促進・消炎作用などがあります。

民間療法では、陰干したドクダミの葉を塩水で洗い、歯肉と頬や唇の粘膜に挟

み、寝ると歯肉が引き締まり、痛みも治ると言われていたそうです。

今考えたら、最初に行われた方、すごいですよね。

ギリシャの場合

・マスティハ(マスティック)・・・世界でギリシャ、ヒオス島のみで体系的に生産されている

木の天然樹脂で、人類初の天然チューイングガムと言われています。

抗菌、抗ウィルス、抗炎症作用、皮膚再生効果があり、口臭、虫歯、歯周病の

予防の他、エイジングケアや、肌トラブルの改善などの目的でも紀元前から重要

されてきたそうです。

 

 

インドの場合

・ニーム・・・古代からインドではニームという木を使って歯磨きしてきました。ニームは抗炎症

作用が高く、ニームの枝を噛んで歯を清掃する方法は現在もインドやアフリカの

一部で行われています。

インドで生まれた歯磨きの習慣は仏教の伝搬とともに、中国、韓国、そして、日

本へと伝えられたと言われています。

 

では、現在、歯磨剤や、マウスウォッシュなど口腔ケアでの有名なハーブは何かというと、

 

・カレンデュラ

・ローズ

・クローブ

・カモミール

・エキナセア

・セージ

・ペパーミント

・タイム

・カルダモン

・アロエベラ

・ミルラ

・フェンネル

・クロモジ

・ココナッツオイル

等々・・・

 

などが代表格であげられます。

これらをうまく配合して歯磨剤やマウスウォッシュなどに利用したものもあります。

食物の天然成分で制菌作用や、鎮痛、抗炎症作用を利用したものです。

ただ、天然のものではあるので、一見、体に無害なように思われがちですが、

皆、医学的に薬に用いられる程の薬効成分や、強さを持ちます。

ネットで調べられてご使用される方も患者様の中にはいらっしゃるようです。

濃度が濃いと、大変なことになるのと、副作用が出てくるものもあります。大変なことになる場合もありますので、ご使用の際には専門の方に聞いていただき、十分ご注意ください。

 

私はヨガのインストラクターもやっておりますので、

インドの伝統医学、アーユルヴェーダからも、実は沢山の情報があります。

決して悪いわけではありません。良いことも沢山あるのですが、今の生活状況や、環境など、それぞれのお口の中の状態も含め、

ご使用されたい場合は、資格を持った専門家に一度ご相談ください。

 

皆様、今、当院でのお薬の投薬状況にも今の社会情勢が影響してきております。

以前でしたら、投薬できていたお薬が今は手に入らなくなってきております。

それから考えましても、

まずは、体の抵抗力を高めた生活づくりをまず行っていきませんか?

そして、定期検診に来ていただき、虫歯、歯周病を早期発見できるようにしていきましょう。

 

 

(*)・・バックナンバーをご覧ください。

抜けた歯そのままにしていませんか?

2024年01月05日

虫歯で抜歯をしたり、歯周病で自然に抜けてしまった歯など抜けてなくなってしまった歯の所をきちんと治療せずに放置していませんか?なくなってしまった歯の治療となると入れ歯やブリッジ、インプラントの治療方法がありますが、放置していると噛み合っていた歯が伸びてきてしまったり、歯が傾いてきてしまったりしてしまい、噛み合わせのバランスが崩れてしまいます。また、咀嚼能力の低下や、会話がしにくくなってしまうことがあります。しかも、長い間放置された後に入れ歯などの治療をしようとすると歯が伸びてきてしまっていて、いざ歯を作ろうと思ってもクリアランス(歯と歯の高さの隙間)が少なくなっており、治療自体が難しくなっているということもあります。

こういったことを防ぐためにも抜歯後の治療について詳しくお話ししていきます

 

抜歯後の治療は大きく分けると3種類あります

入れ歯、ブリッジ、インプラント

それぞれについて詳しくお話ししいきます

 

 

①入れ歯

長所

型取りするだけで大きく歯を削らずに比較的簡単に歯を作ることができる

保険適用(自費のものもあり)

短所

取り外しが必要

話しにくさがある

硬いものが食べにくいことがある

歯に引っかける金具が見えてしまう

(自費の入れ歯で金具が見えないものを作ることもできます)

入れ歯の大きさが大きくなると食べ物の温度感が伝わりにくい

 

 

 

②ブリッジ

長所

取り外しをしなくていい

噛んだ時の違和感が少ない

保険適用(自費のものもあり)

短所

歯を大きく削らなければならない

場合によっては歯の神経をとる必要がある

なくなっている歯の本数が多いと適用外になってしまう

 

 

 

③インプラント

長所

見た目がいい

取り外しをしなくていい

咀嚼能力が自分の歯に近い

周りの歯を削らずに作れる

短所

自費治療

外科的治療が必要

他の2つと比べると治療期間が長い

 

 

それぞれの長所、短所があるのでお口の状況にあったもの、納得のされる治療方法を選ばれるといいと思います。また、保険適用の入れ歯やブリッジをメインに長所、短所を書かせていただいてますが、自費のものを選択されることで改善するものもありますのでスタッフに違いを聞いていただけるといいと思います。

当院ではインプラント治療も行っており、お口の状況を見た上でご説明ができるインプラントの無料相談も行っていますので、もし迷っていたり、あまり詳しく知らないから話だけでも聞きたいということでも大丈夫ですので、いつでもスタッフにお声がけください

 

 

中日新聞2023年12月25日掲載コラム「神経がなくても矯正治療できる?」

2023年12月25日

 

 

Q:虫歯の治療をして神経がない歯があるのですが、歯列矯正(自由診療)できるでしょうか。

 

A:基本的には歯列矯正は可能です。その理由について歯が動くメカニズムについてお話させて頂きます。

歯は骨(歯槽骨)の中にありますが歯と骨の間には繊維(歯根膜)が介在しています。

歯根膜は歯の刺激が直接歯槽骨に加わらないクッションの役目をしています。

歯に矯正力が加わると力の加わった方向の歯根膜が圧迫(圧迫側)され反対側(牽引測)歯根膜が延びます。

歯根膜の圧迫側は歯根膜の厚みを保つため歯槽骨が吸収され牽引測は隙間を埋めるために骨が出来ます。

この歯槽骨の添加と吸収で歯が動きますので歯の神経が無くても歯根膜が健全であれば歯列矯正は可能です。

歯根膜が無く歯槽骨と歯が直接結合している歯(アンキローシス)や

歯の根に膿が貯まっている場合は歯列矯正が出来ない場合があります。

また、神経の無い歯は被せ物(補綴処置)がしてある場合は歯列矯正前の歯並びで

被せ物作っていますので歯列矯正治療後は綺麗なかみ合わせに合わせた補綴処置が必要な場合があります。

 

お餅による窒息事故を防ぐためにはどうしたらいいのでしょうか?

2023年12月02日

みなさん、こんにちは。今月の豆知識を担当させていただきます、舟渡です。

よろしくお願いします。

いよいよ今年も残り少しとなりました。寒い日が続きますがお体に気をつけてお過ごしください。

年末も近いということでお節やお餅等美味しいものを食べられる方も多いと思います。

その中で特にお餅を食べられる際の注意点について今日はお話ししていきたいと思います。

 

毎年12月になると、「年末年始に増加する高齢者の事故に注意しましょう!」と消費者庁からの注意喚起が盛んになります。その事故の1つとして上げられるものが「餅による窒息事故」です。

窒息による事故の件数が最も多いのは1/1~1/3で、最も少なかったので6月であり、食文化としてお正月に食べる「餅」が要因であるだろうと報告されています。

※窒息とは・・・誤嚥によって気道が塞がれて呼吸が出来ない状態

※誤嚥とは・・・食べ物が食道ではなく気管に入ること

 

では、お餅による窒息事故を防ぐためにはどうしたらいいのでしょうか?

安全に食事をしていただくためには、食事の選択や食べ方が重要だといえます。

まずはお餅による窒息事故を防ぐための食べ方から見ていきましょう。

①餅は小さく切り、食べやすい大きさにしてください

②飲み物や汁物などを飲み、喉を潤してから食べましょう

(よく噛まないうちに飲み物や汁物で流し込むのは危険です)

③1口の量は無理なく食べられる量にしましょう

④ゆっくりとよく噛んでから飲む込むようにしましょう

⑤高齢者が餅を食べる際は、周りの方も食事の様子に注意を払い、見守りましょう

次に食事の選択を見てみましょう。

「もち米」による一般的な餅は接着性と粘着性が強く気道を塞ぎ、窒息しやすい事が分かっています。そこで、テクスチャーは同じですが、粘着性、接着性の少ない「もち性小麦」による餅への期待が高まっています。

もち性小麦はもち米と同様のもちもち食感をもつ一方で、凝集性や粘着性が低く食べやすいお餅であると言われています。

 

しかし、上記のことに気をつけていても窒息事故が起きてしまった場合はどうしたらいいでしょうか?

窒息が起こった際、自宅や施設、医療機関など、状況によってできる処置は異なりますが、早急に窒息による気道閉塞を解除しなければなりません。

まず窒息がおこると咳やむせ込みが生じ、次第に呼吸音が変化していき、気道が完全に閉じると声が出なくなります。また、その際に喉の当たりを手で掴む動作が見られ、これを「チョーキング・サイン」とよびます。

成人を対象とした気道異物の除去方法にはハイムリック法や背部叩打法などがあります


(雑誌デンタルハイジーン2023年12月号より転載)

ここまでお正月に食べる身近な食品であるお餅に焦点をあてて窒息事故についてお示ししてきました。

食事の選択や食べ方、ご自身の体調に気をつけて良いお年をお迎え下さい。

 

フッ素配合の歯磨き剤使っていますか?

2023年11月17日

こんにちは。歯科助手の川崎です。

皆さんは普段からフッ素配合の歯磨き剤を使っていますか。

フッ素配合の歯磨き剤は毎日のお口ケアに欠かせないアイテムです。

使うのならば、しっかり効果をきかせて虫歯を予防したいですよね。

今回はより効果を発揮させるための使い方のお話をしていきます。

まず始めにフッ素の虫歯予防の効果についてです。

大きく分けて2つあります。

  1. 歯質の強化 フッ素が歯の表面にあると、虫歯菌が酸を出しても歯が溶けにくくなります。
  2. 再石灰化を促進 初期の虫歯では、カルシウムやリンなどのミネラルが歯から溶けだします。しかしフッ素が歯の表面にあると、それらのミネラルを歯に戻す働きがあります。

歯ブラシの毛先が届かない奥歯の溝などに、虫歯菌がとどまったりします。

このようなところにしっかりと歯磨き剤のフッ素を届けることが大切です。

 

 

次に効果を高める使い方の3つの大原則です。

  1. 歯磨き剤を虫歯になりやすいところに届ける
  2. 推奨濃度のフッ素配合歯磨き剤を使用する
  3. 歯磨き剤は適正な使用量を用いる

虫歯予防効果を高めるには、この3つが重要になってきます。

フッ素配合歯磨き剤の年齢別推奨「使用量」と「濃度」について

 

歯が生えてから2歳 使用量:米粒程度 フッ素濃度:1000ppm前後

3歳〜5歳 使用量:グリンピース程度 フッ素濃度:1000ppm前後

6歳〜成人高齢者 使用量:歯ブラシ全体 フッ素濃度:1500ppm前後

これらは有効性が確認されており、かつ安全性に配慮されたものです。

 

上記に近い数値のフッソ濃度が記載された歯磨き粉を意識してお選びいただけるといいと思います。

 

最後に効果をしっかり出すための使い方についてお話します。

 

1.1日2回は歯磨きをしましょう。

そのうち1回は就寝前に。

フッ素は徐々に溶けだして少なくなっていくため1日に2回は歯磨きを行いましょう。

就寝中は唾液が出にくくなるのでフッ素を長時間お口の中にとどまらせることができるので就寝前に磨くのがいいです。

 

 

2.歯ブラシを軽く湿らせます

適度な水分をブラシにつけて歯磨き剤を歯と歯の間に流していくようにするために歯ブラシを濡らしますが、水分が多いと歯磨き剤が薄まりフッ素濃度が低下してしまいます。

 

3.歯磨き時間は2分程度

フッ素が歯に充分に反応するには2分程度かかります。途中で吐き出さずに、2分程度で歯磨き剤が歯面全体に届くようにします。

 

4.歯磨き後のすすぎは、少量の水で最小限にする

歯磨き後にたくさんすすいでしまうとせっかく歯の表面に取りこまれたフッ素が流れ落ちてしまいます。

歯磨き後2時間程度は飲食をできるだけ控えるとフッ素が長時間とどまり、虫歯予防に効果的になります。

 

 

当院でもフッ素濃度が高い歯磨き粉などの歯ブラシがまだなかなかできない子でもできるブクブクうがいのフッ素洗口もオススメしております。

虫歯はならないためにも今予防をしておくことがとても大事になります。

是非使ってみてください。

口呼吸と歯並び

2023年11月17日

皆さんこんにちは、歯科助手の増田です。

 

今回は口呼吸が歯に及ぼす影響についてお話します。

まず口呼吸には様々なデメリットがあります。

例えば

・風邪やウイルスに感染しやすくなる

・ほうれい線や口元のたるみ

・顔が変わってしまう(面長な顔になる)

またお口の中だけでも

・虫歯や歯周病、口臭

・顎関節症のリスク

・歯並びが悪くなるリスク

などたくさん影響を及ぼしています。

しかし、日本人の約7割(こどもでは8割)が口呼吸をしていると言われています

口呼吸にはたくさんのデメリットがありますが反対に口呼吸にはたくさんのメリットがあります。

鼻呼吸には、乾いた空気を加湿して肺に送り込むだけでなく、虫歯などの歯周病菌の滞在を防いだり、空気中の繊細なゴミや細菌、ウイルスを鼻腔内に吸着して、器官や肺を守ってくれる働きがあります。

 

口呼吸を改善するためには

・自分の中で意識する

1日のうちに何度も意識して気を付けて口呼吸から鼻呼吸に治せることがあります。

・寝る時に口テープを貼る

鼻で呼吸は出来るけど無意識にお口が開いてしまう方は、寝る時にお口が開かないようにテープで止めます。最近では、鼻腔を広げて、鼻呼吸をしやすくするテープもあるので併用して使ってみると効果的です。

・お口の周りの筋肉を鍛える

口呼吸がある人は、口の周りの筋肉に力が入っておらず、開きっぱなしの為筋肉が弱い人が多いです。

「あいうべ体操」や口輪筋のトレーニングにより、お口周りの筋肉がついてくると、自然とお口を閉じれるようになり、鼻呼吸が定着していきます。

・矯正治療をうける

歯並びが原因でお口が閉じにくかったり、舌が収まるスペースが狭く、それによって口呼吸が習慣になってしまう場合があります。矯正治療により、舌を正しい位置(スポット)に置けるようになったり、出ていた歯が引っ込むことでお口が閉じやすくなっていきます。

当院でも小児矯正から大人の矯正まで幅広く矯正治療を行っています。気になる場合には矯正相談も無料で行っているのでお気軽にお声がけください。

たくさんのデメリットがある、口呼吸ですが、様々な原因が理由で口呼吸に繋がっています。

 

普段あまり意識する事がない呼吸も気にかけてみると、

実は、口呼吸をしていたり、気づけば口が開いていたりする事があります。

 

少し意識をしてみるだけで、たくさんのメリットがある鼻呼吸に変えていく事も出来るので皆さんも今後は気にかけてみてくださいね。

 

咀嚼の効果

2023年11月01日

みなさんこんにちは、歯科衛生士の井上です。

突然ですが、皆さんはご飯を食べる時どれぐらい噛んでいますか?

意外とよく噛まずに食べてしまっている人も多いかと思います。

弥生時代では一度の食事で約4000回も噛んでいましたが、今では約600回程で、弥生時代の人の1/6以下になってしまっています。噛む回数が減ってしまった主な原因は、

加工食品が増え、やわらかい食べ物を好んで食べることが多くなったことなどが挙げられます。

 

では、どうしてよく噛まなければいけないのかを詳しくご説明します。

よく噛むことが体に及ぼす影響は、私たちが思っているよりもたくさんのいいことがあります。

 

 

食べ物の消化・吸収を促す

よく噛むことで消化酵素のアミラーゼを含む唾液の分泌を促したり、食べ物を細かく噛み砕いて唾液と混ぜ合わせたりして、胃腸での消化吸収を促進します。

逆によく噛まないと消化器官に余分な負担がかかり、消化不良を起こしやすくなるため、胃腸障害の原因にもなってしまいます。

 

 

虫歯・歯周病の予防

よく噛むことで唾液の分泌がよくなり、唾液に含まれる免疫物質が口腔細菌の増殖を抑制します。

そのため、口腔内が清潔に保たれ、虫歯や歯周病の予防につながります。

 

 

がんや老化を予防する

唾液に含まれるペルオキシターゼという酵素には、発がん性物質の作用を抑える働きがあります。

また、ペルオキシターゼには、老化現象などの体に悪影響を与える活性酵素を抑制する働きもあるので、よく噛むことは老化防止にもなります。

 

 

ストレス解消と肥満防止

早食いせず、ゆっくり時間をかけて楽しく食事をすることは、緊張を和らげ、精神を安定させ、ストレス解消につながります。

さらに、脳にはよく噛んで食べると、少量でも満腹を感じられるしくみが備わっています。

このしくみはに「脳内ヒスタミン神経系」と呼ばれており、脳を覚醒させたり、集中力・注意力をアップさせるばかりではなく、食欲を抑制する働きも持っています。

しっかり噛むことが食べ過ぎを防ぎ、肥満予防につながるのです。

 

 

脳を刺激・活性化する

よく噛むことで、頭部の骨や筋肉の活発な動きと血液循環の向上などの効果があります。

また、噛むことで味覚や口腔の感覚が刺激され、脳の働きが活性化します。さらに、噛むことは脳の神経細胞と神経ネットワークの健康維持にも役立つことが分かっています。

噛む動作には、側頭筋や咬筋といった顔の筋肉、舌や首、肩の筋肉も関与しており、これらの筋肉が協力して動くことで脳に様々な情報が伝えられ、それによって脳が働き続けています。

つまり、噛んでいる間、脳は活性化しているわけです。

 

 

 

ここまでのよく噛むことで得られる効果は、

8つの頭文字をとって「ひみこのはがいーぜ」で覚えてくださいね!

ひ 肥満予防(脳の満腹中枢が働き、太りすぎを防ぐ)

み 味覚の発達(食べ物の味をしっかり味わうことができる)

こ 言葉の発音がはっきり(口の機能が発達するため、きれいな発音に)

の 脳の発達(血流量が増加し、脳細胞の働きを活発に)

は 歯の病気予防(唾液の分泌で口の中を清潔にし、虫歯や歯周病を予防)

が がん予防(唾液中の酵素が発がん性物質の毒性を弱める)

い 胃腸快調(胃腸での消化吸収が促進される)

ぜ 全力投球(歯を噛み締めると全身に力が入り、体力も向上する)

 

皆さんもよく噛んでご飯を食べて健康に過ごしましょう!

 

 

知覚過敏について

2023年10月30日

みなさんこんにちは。歯科医師の大森です。

今回は、冷たいものを食べたり飲んだりするとなぜ歯が染みたりするのかその関係についてお話しします。

 

よく歯磨き粉のCMなどで知覚過敏という単語を聞くと思います。

知覚過敏とは正確には象牙質知覚過敏症と言います。みなさん体験したことがあると思いますが、冷たいものを飲んだり食べたり、歯ブラシの刺激で瞬間的に痛みを感じることを象牙質知覚過敏症といいます。

なぜ虫歯でもないのに冷たい風や飲み物、アイスを食べたり、歯を磨いている時に歯がキーンとしみるのでしょうか。

 

まず歯の表面にはエナメル質と言って歯の一番外側を覆っている、人間の体の中でも最も硬い組織ハイドロキシアパタイトが表面を覆っています。

そしてエナメル質の内側には7割がハイドロキシアパタイトで3割がコラーゲンで構成されている象牙質という組織があります。象牙質は柔らかくて弾力があります。

そのさらに象牙質の内側に象牙質に栄養を与えている歯髄という組織があります。また歯髄は神経が通っており痛覚をつかさどります。歯に加わる刺激は全て痛みとして翻訳します。

虫歯になった時にズキズキしたような痛みを生じるのは虫歯が出す酸が歯髄(神経)近くまで溶かして刺激を与えているために起きます。

 

では虫歯でもないのに染みるようなキーンとした痛み、知覚過敏はどこからきているのかと言いますと、象牙質という組織は細管構造という細い管のような構造をしています。この細い管を通じて歯髄へ刺激を伝えています。(象牙質と歯髄がセットで動くことを象牙質歯髄複合体と言います。)

知覚過敏の原因として最も有力と言われているのが、動水力学説です。これは露出した象牙質に刺激が加わると象牙細管内の組織液の流れが急激に変化し歯髄まで伝えることで鋭い痛み、染みる感覚が生じることです。

 

つまり象牙質が露出してしまうことで外部からの刺激が象牙細管を通じて歯髄に伝わり、瞬間的に鋭い痛みを生じてしまうという流れになっています。

 

ではどういった時に象牙質が露出するのでしょうか。

主な原因としては、

  • 歯ぎしりや食いしばりなどの過度なかみ合わせで歯に強い力が加わり歯が破折する、歯と歯茎の境目付近が欠け象牙質が露出する。
  • 歯磨きの圧が強かったり硬い毛の歯ブラシを使って歯を磨くことで歯茎が傷つき、長期的になると歯茎が下がり象牙質が露出する。
  • 歯周病により歯茎が下がり歯の根が露出し象牙質も露出する。
  • 虫歯治療により歯を削り一時的に歯の神経が敏感になり痛みを感じやすくなっている。
  • ホワイトニングで使用する薬剤の影響で一時的に歯が染みる。
  • 加齢により歯茎が下がり象牙質が露出する。
  • コーラやみかんなどの酸性の食べ物、飲み物を毎日摂取することで歯が溶け、象牙質が露出する。

 

などさまざまな原因があります。

 

露出してしまった象牙質の治療法としては、その原因にあった治療となります。

歯ぎしりが強いならマウスピースを使用する、歯磨きの圧が強いなら毛先の弱い歯ブラシを使用しゴシゴシ磨くのでなく小刻みに歯を磨く、歯周病なら定期的に歯垢をとる、加齢で歯茎が下がってきたなら歯科医院でコーティング剤を塗る(このコーティング剤は歯磨きなどの刺激により効果は薄れるため定期的に処置をする必要があります。)

フッ素を塗り再石灰化を促進し歯を強くし再石灰化により露出した象牙質の隙間を埋める、

酸性の食べ物をあまり摂らないようにするなどがあります。

 

「最近歯が染みる」「歯茎が下がってきているかもしれない」「冷たいのもを食べるとキーンとする」「知覚過敏かも?」など少しでも気になることやお痛みがあるのなら我慢せずに歯科医院を受診しましょう。

 

当院では患者様一人一人のお口の状態に合わせた治療法を提案させていただきます。

お気軽にお問い合わせください。

中日新聞2023年9月28日掲載コラム「秋に増加するドライマウスってどんな病気?」

2023年10月26日

秋になると「ドライマウス」が増えると聞きました。どのような病気ですか?

 

秋になると空気が乾燥します、それに伴って口腔内も乾燥し唾液の減少によりドライマウスになる場合が多いです。

唾液減少の原因は、常用薬の副作用・加齢・咬合力の低下が3大原因と言われています、また、

女性に多いのも特徴の1つです。

ドライマウスとは口腔内が乾燥している状態でそれ自体は病気ではありませんが唾液の分泌量が減ると口腔内の自浄作用・殺菌作用・止血作用など唾液の様々な働きが低下して歯周病や虫歯の原因になります。また、口で呼吸することで唾液が蒸発して乾燥することで口臭の悪化・摂食障害・味覚障害・発音障害などが現れることがあります。

原因はシェーグレン症候群(自己免疫疾患)などの病気や年齢による唾液量の低下・緊張・ストレス・薬の副作用などによる交換神経の刺激で唾液の分泌量が少なくなることで起こります。

ご家庭で出来る事は口呼吸を減らす・こまめに水分をとる・リラックスする事で予防出来る場合もありますが内科・口腔外科などでドライマウスと診断された場合は人工唾液と言うスプレーや内服薬が必要な事もあります。先ずは かかりつけの歯科医院で相談されてはいかがでしょうか。

 

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