フッ素塗布で歯を強くします

フッ素塗布は、乳歯や生えたばかりの永久歯の虫歯予防に高い効果があります。
乳歯や生えたばかりの永久歯のエナメル質は、構造が不安定で整っていないために、虫歯菌の産生する酸に対して弱く、虫歯になりやすいのです。

しかしフッ素を塗布することで、酸に強い構造にすることができます。
乳臼歯(乳歯の奥歯)が生えてきたころ(1歳半ころ)から、第2大臼歯(12歳臼歯)が生えてしばらくの間(14~15歳くらいまで)は、フッ素塗布を行なうことをおすすめします。

フッ素塗布によって得られるメリット

子どものお口の環境は、乳幼児から小学校高学年まで成長にともなって著しく変化します。
そのため、歯並びや咬み合わせをきれいに整えていくためには歯科医院での定期検診が大切です。
お子さんのお口の健康維持は、虫歯の予防処置を含めた定期検診をきちんとすることから始まります。

虫歯に強い歯質を作れる

歯の表面のエナメル質を虫歯菌の出す酸に溶けにくい性質にします。

歯の再生(再石灰化)を促進する

歯から溶け出したカルシウムやリンなどの再付着(再石灰化)を助けてくれます。

虫歯菌の働きを低下させる

虫歯菌の働きが低下し、歯を溶かす酸の放出が減少します。

Q&A よくある質問

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フッ素とはなんですか?
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フッ素は、鉄やカルシウムのように自然界にある元素のひとつです。人体にも含まれていて「歯や骨の発育に有益な微量元素」として認められています。
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フッ素は何の役に立ちますか?
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近年の研究によって、以下の働きがあることが確認されています。

1.酸に対し抵抗力の強い歯を作る
2.細菌に作用し、虫歯の原因となる酸の生成をおさえる
3.虫歯になりかけた歯の表面を元に戻す
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フッ素は危険ではありませんか?
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フッ素は、指示された量を守って使えば虫歯予防に大変効果があり、安全性も確認されています。
ただし、大量摂取などに関しては、危険性を訴える研究者もいます。過剰な摂取にならないようにすることが大切です。
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フッ素は大人には効果がないのですか?
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フッ素を用いた虫歯予防は、乳歯の生えはじめから永久歯が生えそろう頃までの時期がもっとも効果的と言われます。
これは子どもの歯がフッ素を吸収することに長けているからです。ですが成人に用いても一定の効果は得られます。
フッ素は子どもからお年寄りまで誰でも一生を通じて利用できる虫歯予防です。
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フッ素を塗布していれば、虫歯になりませんか?
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フッ素はもちろん効果的ですが、万能なわけではありません。その他の生活習慣も重要になってきますので、
以下のことにも注意してください。

1.正しいブラッシングでの歯磨きを行なう
2.かかりつけの歯科医院で定期検診を受ける
3.規則正しい生活習慣を心がける
4.食事の栄養バランスを考える
5.甘いおやつや飲み物を摂る頻度を下げる