歯周ポケットの中にたまった「プラーク(歯垢)」が、長い間、歯についたままになっていると、このプラークに唾液の中に含まれているリン酸カルシウムなどが付着し、石灰化して硬くなります。これが「歯石」です。細菌の巣のようなものです。プラークは2週間で歯石に変化します。

 

ですから、プラークがまだ歯石に変わる前に、しっかりと除去するようにしたいものです。プラークは粘着性が強く、水にも溶けないので、ブラッシングで取り除かなければなりません。

 

歯石は虫歯の原因にはなりませんが、歯周病の原因の一つです。歯石の表面はザラザラしているので、プラークがつきやすい状態になっており、放置すると歯石はさらに厚く硬くなっていきます。これが歯肉を刺激して炎症を悪化させるという悪循環になります。

 

歯石は古くなると、石灰化が強くなって取り除きにくくなります。また、歯肉の内側の深いところに向かって作られていきます。歯肉の縁より下にできる歯石は肉眼では確認できず、見えるところにできる歯石よりも硬くてとりにくいので、より注意が必要です。