基本的には虫歯になっても、できるだけ自分の歯を長持ちさせたいものです。そこで、詰め物やかぶせ物をします。これは保存治療と言われており、どうしても時間や回数がかかってしまいます。逆に、時間をかけても治癒の見込みの少ない歯は、早めの抜歯が必要になります。
ただ、同じ状態の歯でも歯科医によって、抜歯する人としない人がいるのは確かです。
一つの理由に、内科と外科の違いのようなところがあります。歯科大学や歯学部には「保存科」という講座があります。これは医科でいうところの内科にあたります。これに対して、「口腔外科」などはその名のとおり外科です。あくまでも一般論ですが、外科系の医師は抜歯を選択することが多いような気がします。
しかし、内科系の歯科医はかなり進行した虫歯や歯周病であっても、あくまでも抜歯は最後の手段としてとっておきます。最近の傾向としても、抜歯はもちろん抜髄も、できるだけ避けるという考え方が主流になっています。