セレックシステムとは

セレックシステムは、医療先進国であるドイツで開発されたCAD/CAMシステムです。コンピュータ制御によって歯の修復物を 設計・製作を行ないます。

コンピュータのデータだけで修復物を作製しますので、歯型を取る必要がありません。3D光学カメラを用いて患部をスキャン(撮影)し、モニター上に患部の歯列を再現します。
その後、コンピュータの3D画面上で修復物を設計して、データをもとにミリングマシンが修復物を作製します。

修復物の制作を歯科技工所に依頼することなく歯科医院で行なえますので、一般的な修復物よりも経済的に制作が可能です。高品質なセラミックブロックが原料ですので耐久性が高く、治療時間も約1時間と非常にスピーディーなのが特徴です。

セレックのメリットについて

治療時間は短く、耐久性に優れている

生体親和性の高い新セラミックは、金属アレルギーの心配がなく、変色や磨耗といった心配も必要ありません。身体に優しい素材なうえに、完成した修復物は最先端の接着方法で結合しますので、10年間使用しても90%以上の残存率を実現できる優れた耐久性を誇ります。

さらに天然歯に近づいた、審美的な質感

患者さんによって異なるさまざまな歯の色に対応でき、隣接歯に良くなじむ新セラミックは、機能性も大変優れています。咬み心地や舌触りなどの質感もふくめ、より天然歯に近い自然な感触になっています。

短い時間での治療が可能です

詰め物や被せ物をその場で設計・加工するので、仮歯の期間はありません。衛生的な最新システムを使った治療ですので、症例により多少の差はありますが、基本的に通院1日・最短1時間程度の所要時間で治療が行なえます。

セレックシステムの治療の流れ

STEP1:スキャン(撮影)

治療に必要な形に歯を削ったあと、3D光学カメラを使って口腔内を撮影します。
行なうのは撮影だけですので、型取りの不快感を味わうことはありません。撮影自体もわずか数秒の作業で、患部の歯列がモニター上に再現できます。ただし、症例によっては型取りが必要な場合もありますので詳しくは担当医にご確認ください。

STEP2:修復部の設計

歯を削ったのち、コンピュータの3D画面上で修復物を設計していきます。モニター上で歯の形態や噛み合わせの調整を、あらゆる角度から行ない、患部にぴったりな理想的な形にしていきます。修復物の設計後は、さまざまな色あいのセラミックブロックの中から、患者さんの天然歯にもっとも近い色合いの素材を選定します。

STEP3:修復部の作製

設計データを基にミリングマシンで加工を行ないます。ミリングマシンと呼ばれる機械(CAM)で、コンピュータで設計されたデータをもとにセラミックブロックを削り出して、修復物を整えていきます。

Q&A よくある質問

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保険治療は可能ですか?
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セレック治療に保険適用はできません。保険外診療となり、自費での治療となります。しかし、セレック治療によるさまざまなメリットは、コストに見合った治療効果をもたらすと当医院では考え、患者さんにお勧めしています。
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なぜセラミックが良いのですか?
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レジン(プラスチック素材)をもちいた修復治療と比較すると、着色や変色、磨耗といった劣化の心配がありません。また、金属修復治療と比べてもプラークがつきにくく、金属アレルギーの心配ありません。さらにセレックで使用するセラミックは、工場で規格生産していますので、内部に気泡などが混入することもなく、全世界共通で品質が安定しています。天然歯に最も近い素材として、現在世界中のドクターから注目されています。
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どんな症状でもセレックで治療できますか?
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一般的な詰め物・被せ物といった治療はもちろん、前歯に貼りつけるラミネートベニア治療も対応可能です。歯を削る量をおさえて審美的な仕上がりを得られます。虫歯の大きさや咬み合わせ、お口の中の状態により適切な治療法を検討しますので、詳しくはスタッフにお問い合わせください。

セレック治療のリスク・副作用

機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
噛み合わせによっては、また歯ぎしり・食いしばりの強い方の場合は、ごくまれに割れたり欠けたりすることがあります。
金属単体の詰め物・被せ物より、削る歯の量が多くなることがあります。
事前に根管治療(神経の処置)や土台の処置が必要となることがあります。
噛み合わせ・歯ぎしり・食いしばりの強い方には、破損防止のためのマウスピースの使用をおすすめすることがあります。