「保険診療では十分な治療ができません。少し高くなりますが、自費ならば長持ちする治療が可能です。」といわれたことがあると思います。

 

もしやこの歯科医は金儲けのために保険外治療をすすめているのでは・・・・・?ちらりとそんな疑念がよぎってしまうこともあるでしょう。しかし、ほとんどの良心的な歯科医は金儲けのために自費治療をすすめているのではなく、治療上やむをえない場合が多いのです。

 

これはまさに治療ゴールの問題です。一概に保険は悪い、自費がよいという話ではありません。保険の歯でもそれなりに長持ちします。ですが、自費の歯は強度もありますし、変色しにくいというメリットがあります。どこで手を打つかは患者さん自身がゴールをどこにおくかという問題です。じっくり考えて判断していただくしかありません。

 

高額の費用がかかったからといって、レベルが高い治療だとは必ずしもいえません。診療費が高くついても、より快適で長持ちするものを選ぶか、保険診療の範囲で満足するかは、個々の患者さんの価値観によります。いずれにしても、きちんと医師の説明を求めて予算を検討し、納得したうえで治療をスタートすることが大切です。