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親知らずは抜かないといけない?

皆さんこんにちは! 9月の歯の豆知識を担当させていただきます、歯科医師の近藤です。よろしくお願いします! 段々と秋に近づいてきていますが、今年の夏はまだまだ暑い日が続きそうですね。コロナの感染対策もですが、夏風邪なども含めて体調管理をしっかりしていきましょう! さて、今回のテーマは『親知らずは抜かないといけない?』についてです。 皆さんは親知らずというと、抜かないといけないものとイメージしませんか?『痛そう』『抜かないといけない』という話をよく聞くことが多いため、『親知らずは抜かないといけない』というイメージをもっている方が多いかもしれません。しかし、実際に抜かないといけない親知らずとそのまま抜歯しなくてもいい親知らずがあります。今回は『抜くべき親知らず』と『抜かなくてもいい親知らず』について考えていきましょう。   抜く必要がある親知らず   ・親知らずに痛みがある 親知らずだけに限局している痛みがある場合、炎症反応で痛みにつながっている可能性が高いです。痛みが収まらない場合には抜歯することも一つの手です。   ・親知らずが虫歯や歯周病になっている 親知らずが虫歯や歯周病になることで周りの健康な歯や組織にも影響が及ぶ可能性があります。軽度の場合には虫歯や歯周病の治療で抜歯しなくても大丈夫な可能性もあります。   ・親知らずが斜めや横向きに生えている 親知らずがほかの歯と違う向きの生え方をしていると、プラークがたまりやすく虫歯のリスクも高くなります。また隣の歯を押すことで歯並びにも影響を与える可能性があります。   ・噛み合う歯がない 親知らずが上下どちらか片方だけに生えている場合や先述のとおり生えている向きが異なる場合にはかみ合わせが合わなくなる場合があります。噛み合う歯がなく歯茎に当たって痛みがある場合には抜歯も検討します。     抜かなくても良い親知らず   ・きれいに生えてしっかり噛み合っている しっかり歯としての機能がある場合には抜歯の必要はありません。他の奥歯を抜歯した場合にも状態が良ければ親知らずを移植できる可能性もあります。 ・骨に完全に埋まっている 歯茎や骨の中に完全に埋まっていたり、一部出ているが痛みなどの症状がない場合には抜歯しなくても良いことが多いです。 当院では親知らずの抜歯をするとき、特に下の親知らずの場合には大きな神経に近い可能性もあるため、CTを用いて3次元的に診査診断した後に安全に治療させていただいています。また抜歯後の注意点を説明させていただき、治療後には抗生剤、痛み止め、うがい薬を処方させていただいています。治療後には早い段階で消毒と傷の治りを確認させていただいています。痛みはないけど気になる方などもカウンセリングで相談させていただきますのでお気軽にお申し付けください。