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イオン飲料(スポーツ飲料)などによって引き起こされる酸食症について

こんにちは!えんどう歯科・矯正歯科クリニック 歯科医師の梅原康次郎です。 今回の歯の豆知識の担当をさせていただきます。よろしくお願いします。   今回は、みなさん日頃から飲まれているイオン飲料(スポーツ飲料)などによって引き起こされる酸食症について書かしていただきます。   ★問題と背景 日頃テレビコマーシャルなどにより、多くの親御様は市販されているイオン飲料は身体によいと考えていると思います。 なので汗をかいたとき、入浴後や喉が渇いたときに積極的に飲む傾向があります。 常日頃からスポーツをしている方は、イオン飲料のペットボトルを持ち歩く生活習慣がつきやすいです。 するとダラダラ飲みの習慣がついてしまう傾向があります。 塾通いのお子様も水代わりにイオン飲料を購入する方が多いです。 これも何となく飲む習慣がついてしまいます。 イオン飲料は水やお茶と比べ砂糖が入っている分、喉が渇きやすくなります。なのでこれもダラダラと飲んでしまう原因の一つになります。   ★影響 イオン飲料を習慣的に飲んでいると歯のエナメル質が飲料内の酸によって溶け出してしまいます。 このように虫歯以外の原因で歯が溶ける事を酸食症といいます。酸食症になると口腔清掃状態が悪い場合はすぐに虫歯にもなってしまう恐ろしい病気です。   <影響のある飲料水表>   (GSKより引用)   pHの数値が小さいモノほど、エナメル質を溶かしてしまうため、注意が必要 例:コーラ、炭酸飲料、ワイン、ジュースなど   ★酸食症の症状 酸蝕歯の主な症状をあげてみます。もしかすると、むし歯かと思っていたら、実は酸蝕歯だったなんてことも十分にありえます。ぜひ一度チェックしてみましょう。   <これらの症状がある方は要注意!>
  • 歯がしみる
  • 歯の噛み合わせの山の部分が平になっている。もしくは凹んでいる。
  • 前歯の先端が欠ける。
  • 歯の厚みが薄くなる。
  • 歯が細くなる。
  • 歯のつやがなくなる。
  • 歯の色が黄色くなる。
  • いくら歯ブラシをしてもむし歯ができる。
※あてはまる数が多いほど酸蝕歯の可能性が高くなります。   ★対策 ・運動が終わったとき、極端に汗をかいたとき意外は水を飲むようにしましょう。 ・寝る前、寝ながらイオン飲料を与えない。 ・運動で汗をかくときは、イオン飲料を薄めて飲む。 ・ペットボトルを持ち歩きいつも飲む習慣、食事をしながらイオン飲料を飲む習慣をつけないようにする。 ・下痢や嘔吐でイオン飲料を飲ませたときは、症状が軽快したらイオン飲料の代わりに水を飲ませる。   イオン飲料を飲んだ後は水で口をすすぐようにしましょう。