こんにちは!えんどう歯科・矯正歯科クリニック 歯科医師の中町侑右です。
今回の歯の豆知識の担当をさせていただきます。よろしくお願いします。
7月は記録的な暑さが続きましたが、8月に入ってからもさらに暑さに拍車がかかっています。本院のある関市のおとなり美濃市や、連日ニュースに取り上げられる多治見市では40度を超える日もあり、特に岐阜県の猛暑は日本一と言っても過言ではないでしょう。せっかくの夏休みですが、プールが中止になったりする学校もあるそうで、外で遊べていないお子さんも多いのではないのでしょうか?
夏休みは時間がたくさんあるので、普段歯医者に行けないお子さん方も、夏休みの間に虫歯を治してほしい、ということで来院されるケースが多くあります。そこで、今回はお子さんの虫歯治療に関して、また永久歯への生え変わりについて、お話させて頂こうと思います。
永久歯への生え変わりについて
人の歯には乳歯と永久歯があります。詳しくは「『乳歯』について」、「『永久歯』について」をご覧ください。
乳歯は小学生ごろから抜けて、永久歯へと生え変わってきます。この生え変わりは11〜12歳まで続きます。一番最後に生えてくる永久歯は第三大臼歯、いわゆる親知らずです。親知らずは乳歯よりもさらに奥から生えてくるため、生え変わりを必要としません。18歳以降、20歳を超えてから生えてくることも多く、最近では顎の大きさに合わせて生えてこないケースもあります。人生50年であった時代から考えると、親が亡くなってから生えてくることも多かったようで、親知らずと呼ばれるようになった訳ですね。
永久歯の中で一番最初に生えてくるのが第一大臼歯、いわゆる6歳臼歯と呼ばれる歯です。この6歳臼歯は非常に重要な歯で、一番最初に生えてくる永久歯にして、一番大きな歯でもあるのです。
一番最初に生えてくるということは、一番虫歯になりやすいということです。6歳臼歯も乳歯よりも奥から生えてくるため、歯ブラシが届きにくいですし、6歳ではまだ自分でのブラッシングが十分に行えません。
また一番大きな歯ということは、ものを食べるときに一番使われているということです。人の歯は28本、親知らずを入れると32本ありますが、全ての歯が揃っているときのものを噛む力を100%だとすると、6歳臼歯を虫歯や歯周病などで失った場合、なんと70%まで低下すると言われているのです。
お子さんの虫歯治療について
という訳で、6歳臼歯の重要性についてはお分りいただけたと思いますが、もし、この6歳臼歯が虫歯になってしまった場合、やはり治療していかなくては行けません。
虫歯の治療には大きく分けて2つあって、進行止めやフッ素などを用いて進行を抑える治療と、積極的に削って虫歯をなくしていく治療があります。永久歯が生えてくる前の乳歯の段階では、削ることを嫌がるお子さんも多いので、積極的に削っていくよりは、歯医者さんに慣れてもらうために簡単な進行止めなどの治療で経過を観察することもあります。しかし、6歳臼歯が虫歯になると、一生使っていくことになる歯なので、積極的に削って虫歯をなくしていく治療をすることが多いです。しかしいずれにせよ、虫歯の深さによっては乳歯でも進行止めでは十分ではない場合や、永久歯でも進行止めで十分な場合もあります。
ですので、前回の虫歯の治療のときには進行止めで終わったのに、今回の場合は削らないといけないの?という質問もよくいただくのですが、そういった理由があるのです。
今回は6歳臼歯の重要性とその虫歯治療に関してお話しさせていただきました。6歳という早い段階で生えてくる非常に重要な永久歯なので、虫歯にならないことが一番重要です。そのためにも歯医者さんで定期検診を受けていただくことが、大事になってきます。虫歯予防に関して一番質の高い根拠はフッ素の塗布です。ですので、日頃のブラッシング、親御さんの仕上げ磨きに加えて、定期的に歯医者さんで診てもらうことで虫歯の予防や、早期発見、早期治療することができるのです。一生自分の歯で食べていけるよう、小さい頃から一緒にケアをし、予防していきましょう。
えんどう歯科・矯正歯科クリニックは、岐阜県関市のお子様からお年寄りまで安心して通っていただける歯医者です。安心・努力・誠意をモットーに皆さまのお口の健康のサポートをさせていただいております。えんどう歯科・矯正歯科クリニックには関市周辺(関、岐阜、美濃、郡上、美濃加茂、各務原)から多くの患者様に来院していただいております。