今月の歯の豆知識は歯科医師の花井 徹が担当させていただきます。
今月は『永久歯』について、
など、基礎知識を簡単にお話しさせていただきます。
永久歯とは、乳歯から生え変わった「大人の歯」のことです。乳児から幼児、そして大人へと成長するにあたり、顔の骨格や顎が大きくなるのに合わせて徐々に生え変わっていきます。
乳歯が全部で20本だったのに対して、永久歯は28本で、親知らずを含めると32本になります。種類は全部で8種類あり、前歯である中切歯、側切歯、糸切り歯と呼ばれる犬歯、奥歯となる第一小臼歯、第二小臼歯、第一大臼歯、第二大臼歯、親知らずである第三大臼歯で構成されています。
乳歯に比べて歯の表面を覆うエナメル質や内側の象牙質が厚く、頑丈にできているのが特徴です。
一般的に永久歯は6歳前後から生え始め、12歳くらいまでにある程度生え揃い、親知らずを含めると20歳くらいまでかかることもあります。
歯が生え変わる時期や順番は個人差が大きく、歯の研究者によっても意見がわかれます。一般的な時期は、あくまでも目安として考えてください。
子供の永久歯がなかなか生えてこないというケースは、実は珍しくありません。体質ということもありますが、昨今は昔よりも固いものを噛む機会が減少し、顎があまり発達しなくなったことも原因として考えられています。
乳歯がなかなか抜けない、乳歯が抜けたのに永久歯が生えてこないといった状態が気になれば、以下のような可能性も含めて歯科医に相談してみてください。
顎の骨や歯茎の下に歯が埋まったまま、なかなか永久歯が生えてこない状態です。完全に顎の骨に埋まっている場合と、一部だけが出ている場合があります。
必ずしも抜く必要はないですが、一部が出ている場合に虫歯になったり、完全に埋まっている状態で嚢胞や腫瘍ができたりした場合は処置が必要になります。
日本小児歯科学会の調査によると、生まれつき歯が欠如している「先天欠如」で永久歯が生えない場合があります。乳歯がそのまま生えていることもありますが、乳歯は虫歯になりやすいうえに、歯の根が短く、20歳前後に抜けてしまうことがほとんど。
なるべく乳歯を長持ちさせるようケアを徹底し、もし抜けてしまった場合には、矯正して歯並びを調整する方法やインプラントがあります。
永久歯に生え変わる時期は個人差がありますが、何か異変があれば早めに気づいてあげられるよう、こまめに見てあげましょう。「この前抜けた歯のところ、生えてきた?」と、日常会話の中で聞いたり、仕上げ磨きをするときに確認したりしてみてください。
また、乳歯が残っている状態で、永久歯が生えてきてしまうケースもあります。乳歯が揺れていたらそのまま経過を見ることもありますが、いつまでも抜けない場合は抜歯が必要になることもあります。
永久歯が生え始める6歳前後は、歯にも様々な変化があります。生え変わりの痛みや歯の違和感は子供にとってストレスになることもあるので、心配な時は歯科医に診てもらってください。
えんどう歯科・矯正歯科クリニックは、岐阜県関市のお子様からお年寄りまで安心して通っていただける歯医者です。安心・努力・誠意をモットーに皆さまのお口の健康のサポートをさせていただいております。えんどう歯科・矯正歯科クリニックには関市周辺(関、岐阜、美濃、郡上、美濃加茂、各務原)から多くの患者様に来院していただいております。