こんにちは、歯科衛生士の井上です。
普段、みなさんはガムを噛む習慣ってありますか?私は朝出勤する時の眠気覚ましに使ったり、帰りの車の中で口寂しさや空腹を紛らわしたりするのにガムをよく噛んでいます。風船のように膨らませることができるガムやミントやフルーツなどいろいろな味があったり、商品によってはさまざまな効果が期待されて販売されていたりするものがありますね。現在だと手軽にスーパーやコンビニでたくさんのガム売られており、気に入ったものを購入できますが、実は歯医者でしか買うことができないガム(デンタルガム)があるんです!ご存じでしたか?
今日はそのデンタルガムについてお話していこうと思います。
➀一般的なガムとデンタルガムの違いについて
まず一般的なガムはスティック状やブロック状の”板ガム”や形に関係なく風船状に膨らむ“風船ガム”、糖類で表面をコーティングされている“糖衣ガム”があります。また、甘味料の種類から砂糖・ブドウ糖などが使われている“シュガータイプ”、キシリトールやマルチトースを使用した“シュガーレスタイプ”に分けられます。しかし、キシリトールが含まれているガムでもシュガーレスではないものもあるため、おやつやお菓子の一つとして考えましょう。
デンタルガムの場合だと、ガムのさまざまな効果に加えて、歯や口腔内環境にいい効果を与えるものです。また、「ガムを噛むことで口を十分に動かす」ということもガムの固さによっては期待することもできます。
➁ガムを噛むことで得られる効果について
デンタルガム(ガム)を噛むことによって唾液が出てくるようになります。その唾液が分泌されることによって口腔機能としての消化や潤滑・免疫としての役割もありますが、虫歯予防の観点としては食渣を洗い流す洗浄作用、エナメル質脱灰を修復する再石灰化作用、phを調整する緩衝作用が重要な役割となります。
また、ガムをよく噛むことによって脳の活動を活性にすることがわかっていたり、咀嚼筋が活発に働くことが姿勢を正しい位置に戻すことにも効果があるといわたりしています。そして、ガムを噛むことによりさまざまな筋肉が動くので、口腔周囲の筋肉のトレーニングにもつながっていきます。コロナ禍の現在ではマスク生活があたり前となっていますが、マスクをしていると口呼吸になっていることが多いことが指摘されています。口呼吸をしていると筋肉は脱力してしまいさまざまな問題を引き起こしてしまいます。お口がぽかんの状態だと口唇の力が働かず、舌が下に下がってしまい、余計な力がかかるなど、歯列不正や咬み合わせのバランスを崩す原因にもなってしまいます。また、唾液を飲み込む際に通常だと“スポット”と呼ばれる上あごの前方に舌の先がつくはずが、前歯を押すような形で飲み込んでいる(乳児嚥下)こともあります。こういった問題をガムを噛んで口腔機能のバランスを整えてあげることで改善していくこともできます。
➂日常にデンタルガムと取り入れていくには…?
車のカップホルダーにガムのボトルをいれて、車に乗ったらガムを噛んでみたり、お子さんの場合であれば、ゲームや勉強をしている際にお口ぽかん防止にガムを噛んでみるのもいいと思います。
もし、習慣化できたともしても気をつけたいのがただ噛むのではなく、左右均等に噛むということも注意してガムを噛みましょう!
当院でも歯科専売のガムを取り扱ってますし、市販も物でも効果を得られるのでぜひガムのある生活を取り入れてみては?
雑誌「デンタルハイジーン」 2021年5月号より転載
えんどう歯科・矯正歯科クリニックは、岐阜県関市のお子様からお年寄りまで安心して通っていただける歯医者です。安心・努力・誠意をモットーに皆さまのお口の健康のサポートをさせていただいております。えんどう歯科・矯正歯科クリニックには関市周辺(関、岐阜、美濃、郡上、美濃加茂、各務原)から多くの患者様に来院していただいております。