入れ歯を患者さん個々の口の状態に合わせて、最適な条件に設定するのはとても難しいことです。仮の入れ歯のときは口に合っていたのに、完成した入れ歯は当たって痛いということもよくあり、どうしても誤差が生じやすいのです。

 

どんなに精巧な入れ歯でも、装着直後は多少の違和感や痛みがあります。靴ずれと同じように、歯茎が新しい入れ歯になじむまでは、すれるような箇所が出てきます。ですから、何度か調整して少しずつフィットさせていくことが必要になります。

 

新しい入れ歯を装着して数日以上経過しても強い違和感があったり、痛みがなくならない場合には、大きく二つの原因が考えられます。まず、口を閉じるだけでも痛ければ、いればと口の中の形が合っていません。かみ締めると痛いという場合は、噛み合わせが狂っていると考えられます。入れ歯が小さすぎても痛みを起こします。

 

痛みが強い場合は、放置しておいても慣れることはありませんし、傷になることもありますので、入れ歯を外して我慢せずに歯科医を受診するようにしてください。